艾未未を追ったドキュメンタリー『NEVER SORRY』が完成!

今年2011年4月3日に、北京国際空港で当局に拘束され、81日間、艾未未は姿を消した。彼は、四川大地震での真相を究明するドキュメンタリーを製作中だったようだ。幸運にも“たった”81日間後に解放された艾未未。彼への疑いは、中国当局の公表しているところによると「脱税」だったという。解放後、艾未未に命じられた支払額は1500万元(約1億8000万円!)とのこと。
艾未未のサポーターたちは、紙飛行機のように中国元紙幣を折り、艾未未のオフィス敷地の塀の外から内部に向かって投げ込んだらしい。

そして先日さらに艾未未が当局の取り調べを受けることになった。今度は、「猥褻」の容疑だ。
彼が遠い昔に撮影していた、女性と自分のヌード写真が問題だと言う。

UKガーディアン記事:Ai Weiwei investigated over nude art

そうするとサポーターたちは、自分のヌード写真、または限りなく全裸に近い写真をtwitterやインターネット上にアップし始めた。アートか?ポルノか?猥褻か?中国当局の主張を笑い飛ばすように。



mediabistro.com記事:Ai Weiwei’s Assistant Investigated for Pornography, Internet Supporters Go Nude (or Nearly) in Show of Solidarity - UnBeige

facebookでも、香港や台湾の人たちで、あらゆる「ヌード写真」が面白おかしくシェアされ続けている。
この1週間ほど特にシェアされているのがこの写真。阿昌というアーティストが作製したらしく、艾未未本人がtwitterで紹介したことにより爆発的に世界中の人々に見られている。
>>>艾未未本人のtweetで紹介された写真「@aiww: 阿昌的回答。 」


日本では艾未未がいったいどういった人物なのかはっきりとイメージが見えない。私も中国や香港、台湾を訪れるまでそうだった。
彼は中華圏の若いアーティスト・クリエイターのあいだで、自由を獲得するために戦うリーダーであり愛すべきアイコン。
「主張するなら、世間をあっと驚かせる、とびっきりのユーモアで。」
それを体現しているのが艾未未であるし、彼は今まさしく中国を変えようとしている。それに追随する、香港、台湾、中国大陸の若者たちも、それぞれユニークな方法で艾未未に続いていく。

さらに、北京に拠点を置いていたフィルムメーカーAlison Klaymanが艾未未を2年間追ったドキュメンタリーがついに完成。
『NEVER SORRY』http://www.aiweiweifilm.org/
予告編

Ai Weiwei: Never Sorry TEASER from Ai Weiwei: Never Sorry on Vimeo.

この2年間の艾未未を追っているわけだから、もちろん、拘束される瞬間のエピソードも映画のなかに登場するようだ。

要訳ではあるが、この予告編の最後に艾未未はこう話す。
「今の子供たちが大人になったときに、まだ戦わないといけないなんてことがないように私は戦う。私たちが今戦わなければならないのは、私たちの父親の世代が良い結果を出せなかったからだ。」


さらにこの映画は、個人スポンサー募集サイト“KICKSTARTER”で資金を集めている。目標額はUS$20,000だったが、260%となるUS$52,175もの金額が集まった。
KICKSTARTER :Ai Weiwei "Never Sorry" A Documentary project in New York, NY by Alison Klayman

Alison Klayman監督によるエッセイ記事ーHuffingtonPost : Ai Weiwei Is Not a Criminal

来年2012年から世界で上映がスタートするというこの『NEVER SORRY』。
艾未未がいったいどういう人物なのかを知るのにうってつけの映画となりそうだ。日本での上映を期待する。


:::追記:::

Alison KlaymanがアップしているKICKSTARTERでの動画。これも艾未未の生い立ちが簡単に紹介されていて面白い。
艾未未はこう言う。「何も行動を起こさないことは、この危機的状態を長引かせることになる。」


text by : 山本佳奈子(Kanako Yamamoto)