【SPACES FILE】北京のオルタナティブスペースzajia(杂家)


2011年夏頃にオープンした北京のオルタナティブスペース杂家(zajia)。中国若手インディペンデント映像作家の映画上映会や、音楽コンサートなどが開催される。イタリア出身のAmbra Corintiと中国出身の荣光荣の2人によって立ち上げられた。Ambraは大学在学時代に中国の伝統文化を学び、北京に移住。もう北京に住んで10年にもなるそうだ。


道教のお寺だった場所を改装したスペースで、建物の入り口を入ると右にはカフェスペースが、左にはラボスペースがある。主に上映会や音楽コンサート、イベントはラボスペースで開催される。カフェスペースではコーヒーやお茶のみならず、美味しいワインやカクテル、ビール、冬にはzajia特製のホットワインも。深夜まで営業している。カフェスペースはロフトになっており、ゆっくりソファでくつろぐには最適な場所。


そしてラボスペースで繰り広げられるイベントは、北京のインディペンデントシーンを支えるキュレーターやアーティストによってオーガナイズされる。先日紹介したYan Junもzajiaをよく利用し、また、me:moもzajiaでレギュラーイベントを開催していた。また、現在中国の若手映像作家によるドキュメンタリーや映画の上映に熱心で、月別でひとつの監督の映像作品を毎週1本ずつ上映する『杂家电影平台(zajia lab Film Platform)』シリーズは見逃せない。

今回は、于广义(Yu Guangyi)という監督による『光棍(Bachelor Mountain※邦題:独り者の山)』を鑑賞してきた。鑑賞料は30元。女性は都会に職を求めて出ていくため、独身男性ばかりが取り残されてしまったある村のドキュメンタリー、という説明を見て、すっかり重たくシリアスな映画かと思っていたが、1人の離婚経験のある独身男性のちょっと変わった恋物語に焦点をあてたものだった。登場人物それぞれのキャラクターが生き生きとしており、フランクな登場人物同士の会話が何度も観る者を笑わせる。しかし、現代社会が抱える壮大な問題もちらつかせる。映画が終了すると、そのままカフェスペースに入ってちょっとゆっくりしながらお茶を飲み、一緒に来た友達と感想を語り合ったりする光景も見られた。

※同映画は2011年の東京フィルメックスにて上映されている。
http://filmex.net/2011/fc05.html


北京のあらゆる場所に広がる古い胡同の景色。しかし、zajia付近の景色はまた特別で、北京の人たちの生活が垣間見え興味深い。近くには観光地としても有名な鼓楼も。今北京で起こっているオルタナティブな動きを知るうえで非常に重要なスペースだ。

zajia 杂家
web: http://www.zajialab.org
Twitter: zajia_lab
Douban: http://site.douban.com/124288/
facebook: http://www.facebook.com/zajia.lab.beijing.project.space
weibo: http://weibo.com/zajialab

住所: 北京市东城区旧鼓楼大街豆腐池胡同23号


※2014年10月時点ではGoogle Mapは中国大陸内では利用できないので注意が必要。